期間工の仕事がきついと思っている人へ!実際はどうなのか解説
期間工はなぜきつい?仕事の負担の減らし方も解説
期間工の仕事は具体的にどれくらい「きつい」のでしょうか。期間工の現場で予想される3つの課題と、それぞれの解決策を解説します。
期間工の仕事は体力面の負担が大きい
期間工の仕事は原則として体を使う立ち仕事であり、一日中作業場を動き回ったり、重い荷物の運搬を行ったりします。そのため、肉体的な疲労度はけっして少なくなく、人によっては腰痛や筋肉痛を抱えてしまうケースもあります。ドリルを始めとした工具を扱う部署に配属された場合は、不注意による怪我の対策も必要です。
また、多くの作業現場には冷暖房器具が設置されていますが、とくに夏場はエアコンが効いていても作業中に暑さを感じるため、熱中症や脱水症状のリスクにも備えなければなりません。もちろん、定期的な休憩はきっちりとることができますが、期間工はある程度の体調管理が求められる仕事です。
体力的な消耗を抑えるには、日頃から体のケアを行い、体力面をカバーする必要があります。とくに体力に自信のない方は、入浴時にストレッチやマッサージを行ったり、定期的に整骨院で施術を受けたりすることで、身体的な負担の軽減に努めましょう。手首・足首・腰など、負担がかかりやすい部分はあらかじめテーピングやサポーターをしておくのも1つの方法です。
人によっては精神面のつらさを感じる場合も
ほとんどの場合、期間工の仕事は同じ作業を何度も繰り返す「単純作業」です。かといって、精密機械の組み立てを行うため手を抜くこともできず、たとえば塗布作業では塗りムラが生じないように細心の注意を払って作業を行うことが求められます。
また、ライン作業ではスピードも求められ、次から次へと組立部品や検査部品が流れてきます。単純作業が苦手な方や、繊細な作業・スピード感が求められる作業が苦手な方は、精神的なつらさを感じてしまう可能性があります。とくに夜間勤務の場合は、眠気との戦いも必要です。
単純作業を乗り越えるためには、こまめにリフレッシュを行うことが効果的です。ときどきストレッチ等で体を動かしたり、休憩の間にカフェイン入り飲料を飲んだりすることで、精神的にリフレッシュし、次の作業に向けて気持ちを切り替えることができます。
また、夜勤時の眠さ対策にもなります。
寮生活に不慣れな方は生活面のストレスも大きい
自宅から通える場合を除き、期間工はメーカーが用意した寮に住み込むのが一般的です。寮生活にはあまりプライベートがないことも多く、仕事場の仲間と仕事が終わった後も付き合うことになります。
仕事で発生したトラブルが持ち越され、寮生活の人間関係に影響するケースもあり、共同生活をどう乗り切るかが期間工の課題の1つです。とくに寮生活に不慣れな方や、集団行動が苦手な方の場合、仕事が終わっても気が休まらず、ストレスの原因となるケースがあります。
寮生活を乗り切り、仕事仲間と良好な関係を構築するには、あいさつを始めとした小さなコミュニケーションの積み重ねが大切です。また、風呂やトイレの掃除当番、ゴミ捨ての当番など、共同生活のルールを破るとトラブルの原因になります。
お互いがマナーを守り、気持ちよく生活できるよう努めましょう。
期間工の2つのメリット
福利厚生は正社員とほぼ同等
期間工は有期雇用労働者ですが、多くのメーカーでは正社員と同等の福利厚生を用意しています。正社員と同様、夏や冬には長期休暇があり、継続して半年以上勤務している場合は有給休暇の取得も可能です。
そのほか、メーカー社員向けの保養施設の利用や旅行ツアーやテーマパークの割引などが受けられるケースもあります。
身体的なつらさはあるものの、その分福利厚生や労働者のサポートが充実しているのが期間工の仕事です。
正社員登用制度も利用可能
ほとんどの大手メーカーは「正社員登用制度」を設けており、優秀な業績を収めた期間工には、正社員にキャリアアップするチャンスがあります。労働契約法第18条では、継続して5年間勤務した有期雇用労働者を無期労働契約に転換する「無期転換ルール」が定められているからです。
厚生労働省労働基準局の平成29年12月の調査では、国内の大手自動車メーカー10社のうち、正社員登用制度を設けているメーカーは7社、残りの3社も制度はないものの正社員登用実績が存在します。
[注1]大手メーカーの正社員を目指す方は、まず期間工になるのも1つの方法です。
まとめ
期間工の仕事にはきつい・大変といったイメージがありますが、腰痛・筋肉痛を始めとした身体的負担や、単純作業に起因する心理的なストレスは対策可能です。期間工の仕事は負担が大きい分、大手メーカー社員とほぼ同等の福利厚生が用意されています。
多くのメーカーが正社員登用制度を設けているため、ステップアップを目指す方にも最適です。本記事を読んで少しでも期間工に興味をもっていただけたら嬉しいです。