期間工は住宅ローンを組めるのか

マイホームを購入するためには、多くの場合、住宅ローンを組む必要があります。ただ、住宅ローンは誰もが簡単に組めるものではありません。
何千万という多額の融資を受けるわけですから、それ相応の条件があります。その条件において、雇用形態を問われる場合もあるのです。では、雇用の期間に定めがある期間工の場合、住宅ローンを組むことはできるのでしょうか。
今回の記事では、期間工が住宅ローンを組めるのか、住宅ローン審査でチェックされる項目、期間工が住宅ローンを組むためのポイントなどを詳しくご説明します。
期間工とは
冒頭でもほんの少し触れましたが、期間工とは雇用の期間に定めがある労働者のことを指します。自動車工場や家電工場、電子部品製造工場などで勤務する方を対象とした名称で、かつては臨時工、季節工などと呼ばれていました。
雇用の期間に定めがある……具体的には、契約社員や期間従業員、派遣社員、場合によってはアルバイトも含まれます。
期間工は住宅ローンを組める?
それでは、勤務期間に期限のある期間工がマイホームを購入したい場合、住宅ローンを組むことができるのでしょうか。
結論、できると言えます。ただ、それほど容易でないことは想像がつきますよね。ご存知のとおり、住宅購入は「頭金」+「ローン」の組み合わせであることが大半です。
最初の時点である程度の自己資金を頭金に充て、残りを25年、30年かけて返済していきます。ですから、当然頭金を支払えるだけの貯蓄は最低限必要になるでしょう。もちろん、頭金不要の住宅も存在しますが、その分、今後支払っていくローンの額が多くなるのは言うまでもありません。
しかし、期間工として堅実に働いて稼いでいるのであれば、住宅ローンを組めるかどうかも、今後の返済についても、必要以上に心配する必要はないでしょう。
期間工におすすめの住宅ローンのタイプ
住宅ローンと一口にいっても、タイプは大きく分けて三種類。
固定金利型・固定金利期間選択型・変動金利型です。
その中でも、期間工が住宅ローンを組む際におすすめの住宅ローンがあります。それが、「固定金利型」の住宅ローンです。その名のとおり、固定金利はローンの金利が固定であるため、支払い金額が毎月安定します。
逆に「変動金利」は、金利が安いときもあれば高いときもあるため、今月は安いかもしれませんが、来月は高くなるかもしれません。安心して毎月同じ額を返済していきたいのであれば、固定金利型の住宅ローンを選びましょう。
中には審査がそれほど厳しくない固定金利型住宅ローンもあるため、おすすめです。
住宅ローンの審査でチェックされる項目
本人の信用情報
まず確認されるのが、本人の信用情報です。要するに、審査を受ける人が、今後ローンをしっかりと支払っていけるような人なのかを確認されるということになります。
例えば、「クレジットカードの支払いを何ヶ月も滞納したことがある」「借金を返済しきれずに債務整理をしたことがある」といった場合は、審査をする側にネガティブな印象を与えることは想像がつくはずです。そうした場合は、住宅ローンの審査に通りにくくなります。
ご自身の信用情報が気になる場合は、CICなどの情報機関で信用情報を開示してもらいましょう。
雇用形態・勤続年数・勤務先
住宅ローンの審査では、雇用形態・勤続年数・勤務先も確認されます。
問題のある勤務先に勤めていないか、ということはもちろん、勤続年数も、最低一年はなければ、住宅ローンを組むことは難しいです。
逆に言えば、一年より少しでも長く勤続していれば、融資をしてくれる銀行はあります。また、雇用形態は正社員が一番望ましいですが、期間工も含む契約社員にも融資をしてくれる銀行もあるのが事実です。
借入時、返済時の年齢
ローン借入時、返済時の年齢も、審査に影響します。例えば、60歳の人が35年ローンを組むことは、返済時の年齢が95歳となってしまうため、ほぼ不可能です。
そのため、できるだけ若いうちに、しかも、期間工として安定した収入を得続けている状態でローンの審査を受けたほうが、通りやすいでしょう。
期間工が住宅ローンを組むためのポイント
期間工が住宅ローンを組むためのポイントとして、
・連帯責務型ローンを選ぶ
・借入金額を下げる
・政府系金融機関で借りる
の3つが挙げられます。
連帯責務型ローンとは、ひとつのローンを夫婦二人で借りるものです。夫婦の収入を合算して審査を受けることができるため、一人で借入をするよりも借入可能額が増える傾向にあります。
ただし、箇条書きで先述しましたが、借入金額を下げるのも、審査に通りやすくするためのポイントです。住宅ローンを組むまでにしっかりと貯蓄をし、頭金を払えるだけ払ってしまえば、銀行に借入する金額は少なくて済みます。
連帯責務型ローンで、なおかつ借入額が少なくて済むのであれば、より審査に通りやすくなるはずです。また、政府系の金融機関などは、住宅ローンの審査が比較的緩やかな傾向にあります。
大手金融機関で審査落ちしてしまった場合は、政府系金融機関で再チャレンジをしてみましょう。
期間工でも住宅ローンは組める!審査基準の整理と銀行選びが鍵
期間工では住宅ローンを組めないのでは……と不安に感じていた方も、今すぐ諦めるのは早いです。記事全体を通してお伝えしてまいりましたが、期間工でも住宅ローンを組める可能性は大いにあります。
ただし、審査で注視される部分について、ご自身の中でしっかりと整理整頓されているかが重要です。また、銀行選びやローンタイプの選択も、住宅ローンを組むための大きなポイントとなるでしょう。
スムーズに融資を受けるためにも、信用情報などの審査対象を盤石にし、借入銀行選びにも時間をかけてみてください。