期間工と派遣の違いとは?どちらが稼げるか比較してみた
期間工と派遣社員の根本的な違いは雇用主です。
期間工はメーカーの直接雇用であるのに対し、派遣社員はあくまで「派遣会社の社員」として働いているという立場です。
待遇面に関しては、基本給+残業代のほか、期間工にはさまざまな特別手当や待遇があります。基本給は派遣会社の方が高いですが、年収を考えると期間工に軍配が上がるでしょう。
今回は、期間工と派遣社員の違いを3つ紹介しながら、どちらのほうが高い報酬を得られるかを比較しています。
期間工と派遣社員3つの違い
期間工と派遣社員には、大きく分けて次の3つの違いがあります。
1つずつ見ていきましょう。
1.直接雇用の期間工に対し派遣は派遣会社の社員
期間工と派遣社員の大きな違いは、雇用主にあります。期間工は、工場を所有する企業の直接雇用、派遣社員の雇用主は、あくまで派遣会社です。
直接雇用である期間工の方が、社会的信用は高く、クレジットカードの新規発行やローンを組むときに有利です。
社内での立場においても、他社の社員である派遣社員より、期間工の方が上の地位になります。
期間工の立場は、いわば「契約社員」のようなもので、序列としては、
正社員>期間工>派遣社員ということになります。
正社員にステップアップしやすいのも、もちろん期間工です。
2.期間工は手厚い待遇でトータル報酬が高い
雇用主が違えば、当然給与形態や待遇面も異なります。
例として、日産の期間工と派遣社員の1年目の基本給を比較してみましょう。
期間工:日給9,600円
派遣社員:時給1,500〜1,650円(日給換算1万2,000〜1万3,200円)
期間工と日給と派遣社員の時給を日給換算したとき、給与が高いのは圧倒的に派遣社員です。
しかし、派遣社員の給与が基本給+残業代なのに対し、期間工には基本給ほか、さまざまな手当が付きます。
日産で期間工として働いたときの主な待遇を見てみましょう。
※全て規定の支給条件あり
※勤務地によって異なる
■各種手当
入社祝金:5万円〜30万円
満了慰労金:最大150万円
皆勤手当:8万円
勤続ボーナス:6ヶ月毎に5万円
■そのほかの待遇
赴任・帰任旅費支給
寮費・光熱費無料
食事補助
メーカーによって細かな違いはありますが、期間工にはこれだけの手当や待遇が与えられます。とくに大きいのは、満了慰労金です。日産の場合、6ヶ月毎に満了慰労金が受け取れます。
支給額については、配属される場所によって変わってきますが、12ヶ月で28万円、24ヶ月で34万円と、長く勤務するほど支給される金額は大きくなります。3〜6ヶ月以内の短期労働なら派遣社員ですが、半年以働くのであれば、期間工のほうが圧倒的に稼げるといっていいでしょう。
3.期間工は「待機期間なし」で失業保険が受給できる
雇用保険の加入期間が12ヶ月以上になれば、退職したときに失業保険が受給できます。
期間工と派遣社員では、失業保険を受給するタイミングが異なり、期間工のほうが早く失業保険を受け取ることができます。
期間工の契約期間は3〜6ヶ月にごとに満了し、問題がなければ「再契約」という形で、最長35ヶ月働くことが可能です。
12ヶ月の契約満了を節目に辞めることで「満了退職」扱いになるため、失業保険を申請からおよそ1ヶ月後に受給開始となります。
一方、派遣社員の場合は、工場との契約期間が満了したとしても、大半は次の派遣先をすぐに紹介してもらえるでしょう。
紹介された派遣先を断ってまで派遣会社を辞めるとなると、「自己都合による退職」と判断されます。
自己都合による退職の場合、失業保険を受給するまでに3ヶ月の待機期間が設けられます。
実際に失業保険を受け取れるようになるには、申請から4ヶ月後ということになります。
まとめ
同じ工場で働く者同士でも、メーカーの直接雇用である期間工と、あくまで派遣会社の社員として働く派遣社員では、社内の立場や待遇が異なります。1年以上勤務するのであれば、期間工がおすすめです。
基本給は派遣に劣るもの、さまざまな手当や待遇がつくため、1年目でも年収420万円以上稼ぐことも可能です。
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